長距離のサイクリングでは、非常に多くのエネルギーを消費します。
ライド前はもちろん、ライド中もこまめにエネルギーを補給することが大切です。

どうやって補給するの?



補給は何がいいの?



今回は、サイクリングにぴったりの補給食を紹介します
コンビニで手軽に買えるものから、ロードレースで使われる本格的なものまで数多くの種類がある中、ロードバイク初心者の方に食べやすいと人気のある補給食10種をまとめました。
それだけでなく、これからロングライドに挑戦する方に向けて、補給の重要性やタイミングについても解説しています。
この記事を参考に、次のライドに向けた補給食の準備をしておきましょう。
補給食はなぜ必要?ハンガーノックの危険性


まず最初にサイクリングを安全に楽しむためには、エネルギー補給の重要性の知識が必要です。
たとえば、体重60kgの人が時速20km前後で3時間走り続けたとしましょう。このとき消費されるカロリーはおよそ1,500kcal(※)。(※参考: 国立栄養研究所|改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』)
ライド前の朝食だけでは、あっという間にエネルギーが尽きてしまう計算です。
エネルギーの欠乏が続くと、やがて「ハンガーノック」という状態に陥ります。
ハンガーノックとは、運動によって引き起こされる極度の低血糖状態です。



ハンガーノックの症状をご紹介します
めまいや吐き気、思考力の低下などを伴い、重症化のリスクもあります。
長時間に及ぶサイクリングは、気が付かない間にハンガーノックの危険と隣り合わせになっています。
ロードバイクで補給食を摂るタイミングは?


ロードバイクで補給食を摂るタイミングだけでなく、摂取する物も大切です。
エネルギーの吸収には時間を要するため、空腹を感じてから食べたのでは補給が追いつきません。
たとえお腹が空いていなくても、一定の距離や時間ごとに補給食を食べるように心がけてください。



食べる順番も意識しましょう
バーや羊羹など固形タイプの補給食は腹持ちが良い反面、消化吸収に比較的時間がかかります。
補給食の例 | メリット | デメリット | |
固形タイプ | エナジーバー、ようかん、おにぎりなど | 腹持ちが良い 味や食感を楽しめる | 消化吸収が遅い 胃に負担がかかる |
液体タイプ | エナジーゼリー・ジェル・ドリンクなど | 消化吸収が早い 胃に負担をかけない | 腹持ちが悪い 単調な味で飽きやすい |
おすすめは、「固形タイプ」と「液体タイプ」を両方とも携行することです。
ライド前半では腹持ちが良い固形タイプ、後半では消化しやすい液体タイプを摂取すると、効率よくエネルギー補給を行えます。
サイクリングにおすすめの補給食10選





サイクリングにおすすめの補給食を見ていきましょう
先に述べたように、補給食は「固形タイプ」と「液体タイプ」に分かれます。補給のシチュエーションに応じて使い分けるようにしてください。
なお、掲載している補給食はどれもサイクルウェアの背面ポケットに収まるサイズです。
まだサイクルウェアを持っていない方は、以下の記事を参考に揃えておくと役に立ちます。
【2021年】冬/夏におすすめのサイクルウェア/ジャージ22選(メンズ)
【2021年最新】初心者にもおすすめ!レディース用サイクルウェア22選
固形タイプの補給食
まずは、バーやようかんなど固形タイプの補給食を紹介します。
井村屋「スポーツようかん あずき」


ようかんの老舗である井村屋が、スポーツ向けに開発した商品です。ようかんの美味しさはそのままに、食べやすいスティック状に包装されています。ギュッと押し出すだけで開封できるため、運動中でも手がべとつきません。ビニールの切れ端がゴミとして出ないのも嬉しいポイントです。
天狗堂宝船「Enemoti(エネもち) クルミ餅」


こちらも老舗の和菓子メーカーがスポーツ向けに開発した、今までにない”お餅”タイプの補給食です。ゆっくりと消化吸収される糖質「パラチノース」が多く含まれており、腹持ちは抜群。サイクリングのような長時間の持久系スポーツに最適です。


大塚製薬「カロリーメイト」


1983年の発売開始以来、多くの人々に愛されてきた栄養補助食品です。人間の活動に欠かせない五大栄養素(タンパク質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラル)をバランスよく含んでおり、運動中はもちろん、運動後の疲労回復にも役立ちます。ほとんどのコンビニで扱っており、休憩の際に買える点も便利です。


アサヒ「1本満足バー」


テレビCMでおなじみ、アサヒの看板商品です。食物繊維を豊富に含んでいるため、十分な満腹感が得られます。また、飽きのこないラインナップも特徴。サクサクした歯ごたえのシリアルに加え、しっとりした食感のベイクドタイプ、たんぱく質を多く含んだプロテインタイプが販売中です。


有限会社パワースポーツ「PowerBar(パワーバー) 52%プロテインプラス チョコレートナッツ」


パワーバーは、米国発のスポーツ栄養食品ブランドです。1986年の設立以来、トライアスロンや自転車ロードレースなどの舞台で多くのアスリートに使われてきました。「30%プロテインプラス」は、文字通り高たんぱく質を含有した商品。ロングライドの疲労回復に大きな効果が期待できます。


液体タイプの補給食
続いて、エナジーゼリーやエナジージェルなど、液体タイプの補給食を紹介します。
味の素「ゼリードリンク SUPER SPORTS」


味の素が手がける「アミノバイタル」のゼリードリンクです。「SUPER SPORTS」は通常タイプの2倍にあたる3,000mgのアミノ酸を配合しており、より競技用途に特化しています。筋肉のエネルギー源であるアミノ酸を効率よく摂取することで、運動時のパフォーマンス向上やスピーディな疲労回復が期待できるでしょう。


森永製菓「inゼリー エネルギー」


森永製菓が販売しているロングセラー商品です。おにぎり約1個分にあたる180kcalのエネルギーを素早く補給できます。定番商品である「エネルギー」(マスカット味)のほか、日々のコンディショニングに有効な「マルチビタミン」(グレープフルーツ味)、夏場にぴったりの「エネルギー レモン塩分+」(レモン味)などが販売中です。


梅丹本舗「メイタン サイクルチャージ カフェインプラス200」


梅肉サプリメントで知られる梅丹本舗が、プロサイクリストと共同で開発した商品です。最大の特徴は、カフェイン200mgを含んでいる点。コーヒー1杯の2~3倍にあたるカフェインによって、パフォーマンスや集中力の向上が期待できます。ロングライドの終盤で摂取すれば、最後のもうひと踏ん張りができるでしょう。


明治「ピットイン エナジージェル」


「ザバス」などのプロテインを手がける明治のエナジージェルです。吸収効率の高い糖質「マルトデキストリン」のほか、運動中に欠かせないナトリウムやクエン酸を配合。細身のパッケージで携帯しやすい点も特徴です。


Mag-on(マグオン)「エナジージェル」


トライアスリートやサイクリストに人気のブランド「マグオン」の商品です。通常のエナジージェルと異なるのは、水溶性マグネシウム50mgを含有している点。マグネシウムはエネルギーの産生を助けるはたらきがあり、持久系スポーツのパフォーマンス向上が期待できます。


しっかりエネルギーを補給して、楽しくサイクリングしよう!
コース周辺にコンビニや飲食店がないことも考えられるため、補給食はできるだけ出発前に揃えておくことがおすすめです。
こまめにエネルギーを補給し、安全にサイクリングを楽しみましょう!
なお、ロングライドや自転車旅では、補給食以外にもさまざまな事前準備が必要です。



